監修:埼友草加病院 腎・透析内科 大澤勲先生
遺伝性血管性浮腫(HAE)の患者さんの多くの方は、長い間、診断がつかずに「自分の病気」へ不安を抱えてきました。最近ではインターネット上の情報が増えてきたことで、患者さん自身や家族が積極的にHAEという病気を知り、医療機関を受診されています。そのため診断がついたHAE患者さんは年々増加しています。
「HAEの診断がつけば、発作時の治療薬があるんですよ」とお話しをするだけで、精神的ストレスから解放されたのでしょう、発作が激減する患者さんが何人もおられます。
腫れるきっかけと知られている、手術や出産、歯科治療の時にも治療薬の準備が整っていればさらに心強いそうです。主治医は患者さんと一緒になって発作がなぜ起きるのかを探り、一人ひとりに合った適切なアドバイスをしてくれるでしょう。
これからは、迅速に治療ができる体制はもちろんのこと、全国どこへ行っても治療できるような診療ネットワークづくりの充実がポイントになってきます。患者さんが少しでも安心して暮らせる環境づくりの充実に向けて、医師と製薬会社、患者会が知恵を絞っているところです。
遺伝性血管性浮腫(HAE)はとても珍しい病気です。
そのため一般の方はもちろん、医療従事者の中でも認知度が低く、適切な診断や一人ひとりに合った治療を受けられずに悩んでいる患者さんも少なくありません。
HAE患者としてこの病気と向き合ってきた方々にお話を伺いました。
広島大学病院皮膚科 皮膚科長・教授 田中暁生 先生
「医師からのメッセージ」は、一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム(DISCOVERY)にリンクします
JPN-AND-0017