監修:広島市民病院 秀道広先生
遺伝性血管性浮腫の診療ガイドラインでは、日常生活を改善して生活の質を高めようという内容が明記されています。
遺伝性血管性浮腫診療
ガイドライン改訂2023年版※1(CQ2)
HAEの治療目標はなにか?
―疾病負荷※2のない日常生活を可能な限り目指すことである
WAO/EAACI遺伝性血管性浮腫治療
ガイドライン2021年改定版※3(推奨文13)
治療の目標を完全な疾患コントロールと患者の生活の健常化とすることを推奨する。
生活の健常化ってなんだろう?
健常化とは…
やりたい事やなりたい姿を、病気のせいで諦めることなく、症状をコントロールできたり、発作がない時も不安によって日常を妨げられたりすることなく、生活を送れるようになることです。
HAEは治療によって
症状を管理していける疾患です
あなたの思う健常化をイメージしましょう
現状を見つめましょう
自分には無理だと諦めていることはありませんか?シートをダウンロードしてあなたの現状を再確認しましょう。
現在の状態(P11)参照
なりたい姿を書いてみましょう
小さな目標でも構いません。まずは近い将来、かなえたいことを書いてみましょう。次に、将来なりたい姿についても思い浮かべてみましょう。これらは、あなたなりの健常化をイメージすることにつながります。描いた目標は主治医や身近な人と共有しましょう。
近い将来かなえたいこと、将来ありたい・なりたい姿を考えてみましょう!(P12 ~13)参照

● 健常化をイメージできたら、それらを主治医にきちんと伝えることも大切です。
● やりたいこと・なりたい姿は変化していくものです。1年を目安に見直しをしましょう。
※1 堀内孝彦, 他. 遺伝性血管性浮腫(Hereditary angioedema:HAE)診療ガイドライン 改訂 2023年版. 補体2023; 60: 103-131. より引用
※2 病気が患者さんの日常生活や身体、精神に及ぼす影響や負担のこと
※3 Maurer M, et al. The international WAO/EAACI guideline for the management of her editary angioedema―The 2021 revision and update. Allergy 2022; 77: 1961-90, World Allergy OrganizationJournal. 2022; 15. 100627(翻訳:森桶 聡, 他アレルギー 2023; 72: 237-272. )より引用